新しい心肺蘇生法指針(麻酔学会ほか,平成1年)

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[救命処置の新基準]

 ・“呼気吹込み人工呼吸法”では,吹込み量や吹込みの回数が多いと,胃膨満を来

   す恐れがある。

   (1回吹込み量 800〜1,000 ml/1.0〜1.5 秒)

 ・“胸骨圧迫心マッサージ”で,十分な心拍出量を得るには,圧を強くするより回

   数を多くする方が効果的である。

   (回数は,救助者の人数にかかわらず 80〜100 回/分)

 ・“電気的除細動”は1回で効果がなくても,エネルギーを増加させながら3回ま

   で試みる。

   (1回目 200,2回目 200〜300,3回目 360ジュール)

 ・“重炭酸ナトリウム”や“塩化カルシウム”は必須薬物ではない。

[小児の救命処置]

 ・小児の心停止の原因は,低酸素血症によるものが大部分である。

 ・心肺蘇生の対象となる場合:外傷,気道閉塞,気道異物,乳幼児突然死症侯群,

  溺水,感染症(とくに呼吸器感染症)

 ・小児期に心停止が起こるのは1歳以下の児に多く,蘇生率は高くない。

 ・異物による気道閉塞が原因で心停止を起こすのは5歳以下に多い。

 ・頭部後屈・頤部挙上法・下顎挙上法,掻き出し操作によっても,なお呼吸困難が

  あればハイムリック法を行う。

 ・ハイムリック法は,1歳以下の乳児では腹部臓器を損傷する危険があるので,背

  部殴打法,胸部圧迫法が奨められる。

[蘇生術が適応でない状況]

 ・無呼吸および脈を触知しない状態が 10 分以上経過している。

 ・死斑や死後硬直など明らかな死の徴候がある。

 ・蘇生不可能な身体状況,たとえば断頭や胴体切断など。

 ・悪性疾患や慢性疾患末期の心停止。

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