アメリカリウマチ学会・若年性関節リウマチ診断基準(1985年)

----------------------------------------------------------------------------

Ⅰ.概説

  若年性関節リウマチ診断基準小委員会は1982年に再び1977年の診断基準を改訂し,

  若年性関節リウマチは小児の慢性関節疾患の主要な型に対する名称であること,

  それが全身型,多関節型,少関節型の3つの発症亜型に分類されることを勧告し

  た。この発症型は後述の通りさらに分類される。つぎにあげる分類はJRAの診

  断に必要であり,3つの臨床的な発症型分類と,そのおのおのについてのさらに

  細かい小分類があり,それはさらに細かい分類に有用である。

  

Ⅱ.若年性関節リウマチの診断のための一般的な診断基準

  A.1関節,またはそれ以上の関節で,関節炎が少なくとも6週間続く。

  B.関節炎の他の原因の除外(除外項目を参照)。

  

Ⅲ.JRAの発症型

  発症型の分類は発症6週間の症状できめる。経過によっては後に他の発症型に類

  似してくることがある。

  

A.全身発症型JRA

  この亜型は持続する弛張熱(毎日39.5℃かそれ以上に弛張する。)を伴うJRA

  と定義される。リウマトイド疹や他臓器の病変があってもなくてもよい。もし関

  節炎を伴わないで典型的な発熱や発疹がみられたら,全身発症型JRAの疑いと

  考える。確実な診断を下すには,定義にあるようにそれより前に関節炎がみられ

  なくてはならない。

B.少関節型JRA

  この型は発症6週間以内に関節炎が4関節か,それ以下のものと定義される。全

  身発症型のものはこの型から除外する。

C.多関節型JRA

  この型は発症6週間以内の関節炎が5関節か,それ以上のものと定義される。全

  身発症型のものはこの型から除外する。

D.発症型は下記に細分類される

1.全身発症型(SO)

  a 多関節炎

  b 少関節炎

2.少関節炎(OO)(少関節発症型)

  a 抗核抗体陽性慢性ぶどう膜炎

  b リウマトイド因子陽性

  c リウマトイド因子陰性B27陽性

  d 他に分類されないもの

3.多関節炎(PO)

  a リウマトイド因子陽性

  b 他に分類されないもの

  

Ⅳ.除外項目

A.他のリウマチ性疾患

  1.リウマチ熱

  2.全身性エリテマトーデス

  3.強直性脊椎炎

  4.多発性筋炎または皮膚筋炎

  5.血管炎症侯群

  6.強皮症

  7.乾癬性関節炎

  8.Reiter症侯群

  9.Sjogren症侯群

  10.混合性結合組織病

  11.Behcet病

B.感染性関節炎

C.炎症性腸疾患

D.白血病などの悪性新生物

E.骨,関節の非リウマチ性疾患

F.血液疾患

G.心因性関節痛

H.その他

  1.サルコイドーシス

  2.肥大性骨関節症

  3.絨毛結節性滑膜炎

  4.慢性の活動性肝炎

  5.家族性地中海熱

----------------------------------------------------------------------------

(「リウマチ入門」日本リウマチ学会発行より抜粋)

[ 一覧へ戻る ]