房室ブロック

心臓の電気の流れは規則正しく上から下へ流れていくはずですが、途中で切れてしまうことがあります。
これを房室ブロックと呼びます。

簡単に言うと、房室ブロックには
1度 心房と心室のつながりが悪くなったもの。
2度 ときどき切れるもの
3度 完全に切れてしまったもの の3通りがあります。
心臓はよくできていて、たとえ完全に切れてしまって洞結節からの電気が伝わらなくてもその下位から剌激が出てくるので、すぐに心臓が止ってしまうことはまずありません(なかには止まってしまう場合もあります)。しかし、すぐに治療をしなければいけないのか、このまま様子をみていいものか、医師に診てもらうことは必要です。

房室ブロックの原因
〔1〕慢性房室ブロックの40~50%が原因不明の特発性房室ブロックである。
〔2〕虚血性心疾患によるものが40~50%。
心筋梗塞の約17%に合併(第1度8。5%、第2度5。1%、第3度が6.3%程度とされている)。
下壁梗塞に頻度が多いが、一過性で予後の良いものが多い。
前壁梗塞で脚ブロックから進展したものでは、H-Vブロックが多く、重症なものが多い。
異型狭心症で一過性に起こすこともある。
〔3〕高血圧の合併が5~20%。
〔4〕糖尿病の合併が10~25%。
〔5〕心筋症で4~8%。
〔6〕弁膜症(先天性、後天性)で5~10%
〔7〕薬物(ジギタリス、β遮断薬、カルシウム拮抗薬、抗不整脈薬など)
〔8〕心筋炎(ウイルス性、リウマチ性、など)
〔9〕迷走神経緊張(スポーツ選手では安静時に第2度Wenckebach型になるものがある)。
〔10〕その他:感染性心内膜炎、梅毒、トキソプラズマ、結核、SLE、リウマチ様関節炎、
サルコイドーシス、アミロイドーシス、心臓腫瘍、心臓手術後、など。
参考文献:小沢友紀雄 房室ブロック 今日の診断指針 第3版 医学書院