Rye症侯群

概  念 : 急性脳症と急性肝不全を主体とする急性疾患。

       発病の機序は不明であるが,急速にミトコンドリアの異常(mitochond

      riopathy)が起こり,細胞内代謝障害が発生することにより発病すると

      考えられている。

       組織の炎症変化は認められない。

      

先行感染 :インフルエンザ,水痘,アデノウイルスなどのウイルス感染症の先行が

      認められる。

      

その他誘因:アスピリン,アフラトキシン,ワーファリン,ジャマイカ茶などの摂取。

      

症状の推移:頻回の嘔吐1~2日間(下痢はない)

      →昏迷,せん妄

      →昏睡,痙攣(脳浮腫)

      →呼吸停止(脳嵌頓)

      →4~5日で死亡。

      

理学的所見:① 意識障害,反射亢進,Babinski(+),除脳硬直,うっ血乳頭。

      ② 軽度肝腫大(黄疸はみられない!)。

      

検査所見 :① 白血球増多(主に好中球)。

      ② got,gpt,ldh上昇(ビリルビン値は正常か軽度増加)。

      ③ プロトロンビン時間延長(肝由来凝固因子の減少)。

      ④ 血中アンモニア上昇(Krebs尿素サイクルの酵素阻害による)。

      ⑤ CPK上昇(心筋障害による)。

      ⑥ BUN上昇,アミノ酸尿(腎尿細管障害による)。

      ⑦ 血糖低下(必発ではない)。

      ⑧ 髄液圧上昇,糖低下(細胞増加はない!)。

      ⑨ 脳波で全汎性高圧徐波。

      

診断基準 :① 肝生検で微細脂肪沈着。

      ② 髄液の細胞数≦8/mm3。

      ③ 脳症状や肝障害を証明できる他の成因がない。

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