高血圧の原因と治療

 高血圧は,血圧が持続的に高い状態であり,WHO世界保険機構の基準では血圧が上が160,下が95以上(いずれか一方または両者)とされていましたが,最近の見解では上(収縮期の基準を135とし,135以上を高血圧と定めていますが,血圧は年齢によっても平均的に少しずつ上昇するので正常血圧と高血圧との明確な境界は定めるのが難しく一応の目安としてこれらの数字が用いられているのが現状です。
 高血圧は90%以上が原因のわからない本態性高血圧であり,甲状腺疾患などいずれかの病気があってそのために二次的に血圧が上がって来る二次性高血圧はごくわずかです。
 症状はほとんどありませんが,あまり高い場合には頭痛や,ほてり,肩の凝りなどとして訴えることもあります。
 診断は高血圧が疑われた場合には何日か日をかえて血圧を測定して行います。普段の血圧は正常でも一時的にたまたま上昇する場合や病院にきて看護婦さんや医師に血圧を測ってもらうと,どきどきしてあがってしまう場合(これは白衣性高血圧といいます)もあります。これらの人の場合はいわゆる高血圧ではないので治療せずに経過観察を行ないます。
 治療は,まず何と言っても塩分制限です。実際に入院して減塩食とするだけで正常になる人も多く,うす味に慣れること,つまり普段の食事を減塩することは血圧の治療のもっとも重要な基本といえます。他に太っている人は体重を減らすことも必要です。それでも血圧が下がらない場合には血圧降下剤の投与を行います。適切な薬物療法が行われていれば,かなりの患者さんで血圧を正常にコントロールすることが可能です。
 高血圧の方が血圧を適切にコントロールせず,高いまま放っておきますと心臓や血管に血液の高い圧力がかかり続けることになるため,さまざまな合併症が起こりやすくなってきます。ある調査の結果によると高血圧の人は正常の人に対して脳卒中の発生率が13倍,心筋梗塞などの心臓病の発生率が2.4倍と非常に高くなると報告されています。たとえ脳卒中が起こらなかったとしても脳血管の動脈硬化が進んでいることが明らかにされています。
 高血圧自体による症状はなくてもこのようなことより,適切な治療として血圧を正常範囲内にコントロールしておく事は心臓病,脳卒中,腎不全などの合併症を引き起こさないために,重要であるといわれています。

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