拡張型心筋症の診断基準




拡張型心筋症の診断に当たっては,以下の疾患による心筋異常を除外しなければならない。

  リウマチ性心疾患
  心奇型
  高血圧性心疾患
  虚血性心疾患
  内分泌性心疾患
  貧血
  肺性心

また以下の疾患は特定心筋疾患(二次性心筋疾患)として別に扱う:

a) 産褥心,アルコール性心疾患,原発性心内膜線維弾性症
b) 心筋炎
c) 神経・筋疾患に伴う心筋疾患
d) 結合織病に伴う心筋疾患
e) 栄養性心筋疾患(脚気心など)
f) 代謝疾患に伴う心筋疾患(Pompe,ヘモクロマトーシス,Hurler,Hunterなど)
g) その他(アミロイドーシス,サルコイドーシスなど)

【診断の参考事項】

1) 症  状: 呼吸困難,動悸,易疲労性,浮腫,不整脈,胸部圧迫感
2) 胸部X線: 心陰影の拡大
3) 心 電 図: ST・T異常,心室性不整脈,QRS幅の延長,左房負荷,左室側高電位,異常Q波,左軸偏位,心房細動
4) 聴  診: Ⅲ音,Ⅳ音,収縮期雑音(房室弁閉鎖不全雑音を含む)
5) 心エコ-図及び左室造影: 左室径・腔の拡大と駆出率の低下

(注)心室壁の著しく厚いものは肥大型と鑑別を要する。

(昭和57年度厚生省特定疾患特発性心筋症調査研究班報告集による)

【診断基準】

確定診断項目:      
  心造影: 駆出率の低下(50%以下)を伴う左室容量の増加
推定診断項目:      
  1) 胸部レ線で心陰影の拡大(心胸郭比≧55%)
  2) (a) うっ血性心不全症状(浮腫,呼吸困難など)(既往も含む)
    (b) NYHA機能分類Ⅲ度あるいはⅣ度(既往も含む)
    (c) 心エコ-図:左室径の増加と駆出率の低下

上記の 1)および 2) を有し,かつ診断の参考事項にあげた心電図異常,聴診所見のうちST・T異常もしくはその他の項目中3項目を有するもの。

(昭和51年度厚生省特定疾患特発性心筋症調査研究班報告集による)




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